英語が、 ずっと苦手でした。
文法用語の意味すら分からなかった僕が、
なぜ英語のサービスを作っているのか。
少しだけ、 昔の話をさせてください。
正直に言います。 学生時代、 英語は一番嫌いな科目でした。
苦しかったのは、 英語そのものよりも「英語を説明する日本語」のほうです。 関係代名詞、 修飾語、 目的語、 補語。 授業で先生が当たり前のように使うその言葉が、 僕には一つも腹落ちしませんでした。
問題集を解いても、 解説に並ぶ用語でまた詰まる。 分からないことを、 分からない言葉で説明される。 その繰り返しで、 英語そのものから心が離れていきました。 今思えば、 当時の僕と同じ場所でつまずいている中高生は、 きっと数えきれないほどいます。
転機は、 大人になってからでした。 たまたま出会ったのがシャドーイングという練習法です。 流れてくる音を、 文字を追わずに、 ただ後から声に出して追いかける。
最初は何を言っているのか分かりませんでした。 でもある日、 ずっと「ウォーター」 だと思っていた water が、 ネイティブの口からは「ワラ」 としか聞こえないことに気づいたんです。
got a が「ガラ」 に、 want to が「ウォナ」 に。 理屈ではなく、 耳と口で先に覚える。 あの時の僕がほしかったのは、 まさにこれでした。 レッテルを貼る前に、 まず音を体に入れる。 この順番だけで、 世界の見え方が変わりました。
その後、 僕は医療系の専門学校に進み、 国家資格の勉強と並行して英語を続けました。 決して時間に余裕があったわけではありません。 それでも英語の勉強は、 不思議と苦痛ではありませんでした。
音から入る学び方を見つけてからは、 英語が「覚えるもの」 ではなく「できるようになっていくもの」 に変わっていたからです。 効率よく、 そして楽しく。 気づけば英検でも上の級に手が届くようになっていました。
「やり方さえ間違えなければ、 英語は誰でも変わる」。 自分の体で、 それを証明できた時期でした。
「この学び方を、 昔の僕みたいな人に届けたい」。 そう思って指導の道に入りました。 生徒のサポートを重ね、 自分の講座も作りました。 けれど —— 正直に書きます。 3 年間、 思うようには機能しませんでした。
伝えたいことは山ほどあるのに、 それを一人ひとりに同じ熱量で届ける仕組みが作れない。 教材を用意しても、 続かない。 音の良さは分かっていても、 それを「毎日続けられる体験」 に落とし込めない。
何度も、 自分のやり方を疑いました。 それでも「音から入る」 という核だけは、 手放せませんでした。
状況が変わったのは、 AI の進化でした。 ネイティブ音声の合成、 発音の自動評価、 一人ひとりの進み方に合わせた配信。 かつては大きなチームと予算がなければ不可能だったことが、 個人の手でも形にできる時代になったんです。
僕はもう一度、 ゼロから設計し直しました。 音現象の名前は、 最初は一切教えない。 Linking も Flap T も Reduction も、 シャドーイングを続ければ自然に体が気づくもの。 だから 14 日間は、 ただ音に浸ってもらう。 そして卒業の日に、 初めて種明かしをする。
用語の壁で英語を嫌いになった僕だからこそ、 用語を最後まで隠す設計にこだわりました。 学生時代の僕が、 いちばんほしかった順番です。
もうひとつ、 このサービスを形づくった「個人的な後悔」 があります。
専門学校時代、 僕は引っ越しのタイミングで、 当時使っていたテキストや音源、 ノートをまとめて処分しました。 「もう使わないから」 と。 でも、 あれは僕が一番頑張っていた時間の、 確かな記録でした。
あの日の自分の声も、 書き込みも、 もう二度と戻ってこない。 捨てた後で、 ようやく気づいたんです。 「あれも、 僕の宝物だった」 と。
努力の過程は、 結果が出た瞬間に消えてしまいがちです。 特に子どもの「できなかった頃の声」 は、 二度と録り直せません。
だから僕は、 このサービスに「声日記 (こえにっき)」 という仕組みを組み込みました。 Day 1 の、 まだたどたどしい声。 14 日後の、 変わった声。 その両方を並べて、 いつでも聴き返せる。
これは僕にとって、 ただの学習機能ではありません。 2 歳の息子と 0 歳の娘の父親として、 自分の子どもの声を残せなかった後悔を、 二度と誰にもしてほしくない。 その思いから生まれた設計です。
だから、 解約したら全部消える —— そんな「人質型」 の課金はしません。 データは解約後もしばらく保管し、 再開すればそのまま戻る。 学んだ証を、 お金で縛らない。 英語学習を超えた「家族のライフドキュメント」 を作りたいんです。
かつての僕は、 英語ができない人間でした。 文法用語の意味すら分からず、 英語を嫌いになりかけた人間です。
そんな僕が言えることがあるとすれば、 「やり方さえ間違えなければ、 英語は変わる」。 そして、 その変わっていく過程そのものが、 かけがえのない記録になる、 ということです。
完成形だとは思っていません。 これからも、 あなたの声を聞きながら、 一緒に育てていきたい。 まずは 14 日間、 最初の一歩を、 いっしょに踏み出してみませんか。